円安になれば韓国企業は…半導体はコスト軽減を歓迎、自動車産業は?
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.03.19 10:52
ソウル・衿川区(クムチョンク)で中小企業を運営するハン社長(56)は先月銀行で1000万円の円建て融資を受けた。彼は「日本製の機械を持ってくるべきだが、専門家らが円がさらに下がるとの見通しを示しているのを見てウォンではなく円で借りることにした」と話した。この会社は今後円がさらに下がれば、返済する金のウォン換算額が減り利益を見ることになる。だが、まだこう考える企業はごく少数だ。主要5銀行(国民・新韓・ウリィ・ハナ・中小企業)の先月末基準の円建て貸付残額は7381億円で、昨年末より26億円減少した。最近の円安を資金を借りる機会と考えた会社より、すでに借りた金を返すタイミングとみた企業が多かったという話だ。
中小企業が円建ての借入を敬遠するのは、100円当たりのウォンの価値が800ウォン台前後で動いた2006~2007年に円建てで金を借り、「スーパー円高」に遭った経験のためだ。忠清南道(チュンチョンナムド)のある製造業者は2005年から2008年までの4年にわたり施設資金などとして借りた3億1000万円のためにいまでも頭を抱えている。これまで一部を返し借金は2億9000万円程度まで減ったが、ウォン換算額は約27億ウォンから約39億ウォンにむしろ雪だるま式に増えた。この会社の財務チーム長は、「円がさらに下がることだけを祈る心情だ。最近円が下がっているからと円建てで借入をしたいという中小企業があれば止めたい」と話した。