【時論】米国の出口戦略によろめく中国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.01.03 14:20
米国の出口戦略が中国金融市場には直撃弾となった。昨年末、米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和(QE)を縮小する出口戦略(テーパリング)を発表し、中国の市中金利が上昇した。この1年間で2度目の現象だ。資金事情の基本指標である「7日物売り・買い戻し条件付き債券金利」は普段の2倍以上の9%台に急騰した。中国中央銀行の人民銀行が金融緩和して市場は落ちついたが、脆弱な金融構造が解決されたわけではない。高度成長と莫大な貿易黒字を誇る中国だが、なぜ金融市場はこのように脆弱なのだろうか。
まず「金融期間のミスマッチ(不一致)」が問題だ。米国が量的緩和を始めた5年前には国内総生産(GDP)の130%だった中国の金融負債規模はシャドーバンキング(影の銀行)などの拡大で現在GDPの200%まで膨張した。昨年末シャドーバンキング比率は全体(金融・非金融機関)金融機関新規融資の約35%と把握されている。昨年6月の英経済雑誌エコノミストの報道によると、2012年末のシャドーバンキング規模は計17兆5000億元(約2兆1000億ドル)に達した。シャドーバンキングは金利統制がもたらした矛盾だ。中国は銀行預金の金利に上限ラインを設定し、預金者に低い金利(3%以下)を提供する。大型国有商業銀行はこの資金を国有企業などに特恵性の低利融資をする。問題はこの資金が銀行法の規制を避けて融資されるという点だ。