【取材日記】台湾の外交に見えない韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.01.20 09:04
台湾総統選挙の翌日の17日、当選した民進党の蔡英文主席は党を訪ねてきた日本人の客に会った。大橋光夫日本交流協会会長だった。団体名には漠然と「交流」という言葉が入っているが、実際は台湾との交流を担当する機関だ。同団体の台北事務所は事実上、日本大使館の役割をしている。蔡英文氏はこの日、日本との自由貿易協定(FTA)交渉に意欲を見せたと台湾メディアは伝えた。当選の翌日から1面トップ記事になるようなの話をしたのは、突出発言でなく長期にわたる準備の産物とみられる。蔡英文氏は昨年10月に日本を訪問し、大橋会長を通じて安倍首相と食事を兼ねて会談したというのが、台湾外交関係者の話だ。
翌日の18日にはバーンズ前米国務副長官に会い、米台関係はもちろん、両岸関係や地域情勢にいたるまで幅広く対話した。公式的な外交関係がないため前副長官が来たが、実際にはオバマ大統領が送った特使と変わらない。台湾メディアはバーンズの名前の後に「特使」という肩書を付けて報道した。蔡英文氏は昨年6月に米国を訪問した。当時、米国は政府庁舎で台湾の要人に会わないという慣例を破り、国務省と国家安全保障会議(NSC)庁舎で蔡英文氏に会うなど異例の待遇をした。当時、時事週刊誌タイムは蔡英文氏を表紙人物に選定し、「中華圏唯一の民主体制をリードできる人物」と紹介した。