【コラム】一等国家にはない敬語=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.07.07 09:00
サムスン電子で来年3月から代理・課長・部長の肩書が消える。その代わりに名前に「様」を付けて呼ぶ。「ホン・ギルドン様」という形だ。
なぜこのようにするかはすでに分かっている。年功序列に拘束されず、上司の目を気にせず仕事をしろということだ。呼称は地位であり、地位は位階であり、位階は官僚化につながりやすい。創造的な発想や激しい討論の余地はない。
事例は非常に多い。情報知能技術研究所のように百年の計に関する問題もそうだ。「BH(青瓦台)指示」というレッテルが貼られると討論は消えて速度だけが残る。企業も同じだ。挑戦的なアイデアは安定的指示の前で無力だ。サムスン電子の新しい指針は官僚化克服の苦闘だ。趣旨をみるとサムスン電子の方針の方向性は正しい。しかしそうであるだけに逆説的であり話にならない。新しい方針は役員は除いて職員にだけ適用される。内部では「水平的疎通は部長以下だけに適用されるのか」という自嘲が出てくる。