【取材日記】韓国観光、「まさか」では日本に追いつけない(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.01.12 09:05
「まさか、中国人観光客が一瞬で皆いなくなるはずはないでしょう」
11日、中国人観光客誘致旅行会社関係者のAさんの言葉だ。中国の高高度ミサイル防衛(THAAD)体系配備に対する報復の動きがますます露骨になっている間も彼は「まさか」と言って淡い期待を抱いていた。中国政府は遊客(団体観光客)の韓国行きにブレーキをかけたことに続き、最近ではチャーター機の運航に許可を出さなかった。実際、各地で中国人観光客離れの動きが見え始めている。10日に訪れた東大門(トンデムン)市場は、「これが年頭の雰囲気か」と思うほど寒々しかった。20年間にわたり衣類を販売しているパクさん(60)は「昨年に比べて売上が40%は減った」と愚痴をぶつけた。ホテル・流通業界も境遇は似たようなものだ。主に中国人が宿泊するビジネスホテルでは予約が20~50%減少したものと業界は把握している。このような雰囲気は数値にも表れている。韓国観光公社によると、先月訪韓した中国人観光客は52万人で、前年同期比1.8%の増加にとどまった。9月22.8%、10月4.7%と伸び率が徐々に落ち、マイナス成長も視野に入ろうかというところだ。全体外国人観光客のうち、中国人が占める割合も3年ぶりに4割を切った(39.5%)。