【中央時評】野蛮の時代は今でも続く=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.04.10 16:46
学生時代、胸が痛かった記憶がある。学校は、成績が振るわない学生の学習能力の底上げを図るといって勉強がよくできる学生とできない学生をペアにして座らせた。勉強できない学生が友達から学べば成績が上がるだろうと期待したのだ。だが、現実は反対に動いた。ある先生は私のパートナーに質問をしたが、この学生がちゃんと答えられないと「席がもったいない」と言って小突いた。勉強を頑張れという意味で与えた席がさらに多くのむちで打たれる席になった。気のいい友は小突かれても平気だというように笑顔を作ってみせたが、私は申し訳なさと無力感でしばらく苦しい思いをした。
当時は全校生の成績を1位から最下位まで廊下に張り出す高等学校が多かった。企業の生産ラインで働く労働者のように、学生は数字であり成績を生産する労働者だった。学校と家のどこででも、勉強がよくできれば尊敬を、できなければ過小評価を受けた。その時は後で経済的な余裕ができれば社会的な価値が多様化するだろうと考えていた。私たちの子ども世代にはこのような野蛮的競争がなくなるだろうという希望があった。そのように信じて、私たちだけ野蛮時代を生き延びれば良いだろうと思っていた。