【コラム】危機の韓国経済、韓日通貨スワップ復元など最後の安全弁を用意する時(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.05.15 10:06
過去2年間、文在寅(ムン・ジェイン)大統領のお決まりの発言の一つが「マクロ指標は安定的に管理されている」というものだった。その後には必ず「経済成長率は前政権よりも改善し、輸出も6000億ドルで過去最大」という自慢を欠かさなかった。しかし今年は物価上昇率、失業率、外貨準備高などばかりを口にする。最も重要な指標である成長率と輸出・設備投資は抜いている。今年1-3月期の10年ぶりの最低成長(-0.3%)、通貨危機以降の最悪の設備投資(-10.8%)、5カ月連続で減少した輸出は前に出すのが恥ずかしい数値だ。
それでも大統領は「巨視的に見ると韓国経済は大きく成功した」という幽体離脱話法に固執している。「現実を認めない政府の存在自体がさらに大きな危機」という経済学者の警告には耳をふさぐ。ここには所得主導成長の失敗を認めた瞬間、政治的に自滅するかもしれないという恐怖感がある。ひとまず来年の総選挙まで財政を注入して持ちこたえてみようという計算だが、思い通りになるかは疑わしい。韓国経済を審判する死神が近づいているからだ。国際格付け機関のことだ。