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韓国と特別な縁と友好を強調した二階幹事長…菅首相の横で韓国チャネルの可能性

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.09.19 12:30
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和歌山県の観光地・紀州東照宮の境内には壬辰倭乱(文禄・慶長の役)当時、侵略軍として朝鮮に赴き、その後朝鮮方についた倭軍将帥・沙也可〔朝鮮名・金忠善(キム・チュンソン)〕を賛える碑石がある。沙也可は1592年4月13日、加藤清正の命令で兵士3000人を率いて釜山(プサン)に上陸したが「大義のない戦」であることを悟り、朝鮮に投降して余生を金忠善として生きた。

2009年に立てられたこの碑石には「日韓の真の友情のために」という題名が刻まれている。両国の平和を祈った沙也可を象徴とし、韓日間の真の友好を図ろうという内容だ。この碑文を書いたのはこの地域の12選衆議院議員である二階俊博自民党幹事長(81)だ。

 
16日、日本で菅義偉内閣が発足し、老政客・二階氏の存在感が増している。安倍晋三首相が辞任を発表するや菅官房長官を次の首相候補として目をつけ、全面的な支持を宣言して首相の座に座らせた一番の貢献者であるためだ。日本権力の中心が「安倍-麻生」から「菅-二階」に移動するという見方も出ている。

特に二階氏は30年以上にわたり韓国の政治・経済人と格別な交流を続けてきた自民党の代表的な「韓国通」に挙げられる。二階氏の役割が活発になれば冷却一路だった韓日関係に新たな糸口が見つかるだろうという期待が出ているのはこのためだ。

◆朴智元(パク・ジウォン)国家情報院長とは「義兄弟」のような関係

1939年生まれの二階氏は和歌山県議会議員として活動し、1983年の衆議院選で当選して中央政界に進出した。

経済産業相・運輸相などを歴任し、2016年8月には自民党内の人事・公薦・資金管理などを総括する「ナンバー2」幹事長に就任した。今月8日で幹事長在任日数が1498日を超え、田中角栄元首相が持っていた最長記録を更新した。

二階氏が初めて韓国と縁を結んだのは1980年代初期だった。和歌山県議員として地域の高等学校フィールドホッケーチームを率いて訪韓し、親善試合を行った。当時、生徒たちが言葉が通じない中でもすぐに仲良くなる様子を見て、民間交流の重要性に気づいたという。その後、日本旅行企業が集まった全国旅行業協会の非常勤会長を務め、韓国・中国との民間交流の先頭に立った。2015年には韓日修交50周年を迎えて1400人の訪問団を率いて韓国を訪れた。文在寅(ムン・ジェイン)大統領就任直後である2017年6月には特使として訪韓し、2018年には自身の派閥議員全員を韓国に連れて来て研修を行った。

二階氏は朴三求(パク・サムグ)前錦湖(クムホ)アシアナグループ会長、姜東錫(カン・ドンソク)元建設交通部長官、許南植(ホ・ナムシク)元釜山市長らとの縁を紹介した一文を自身のホームページに掲載している。

特に朴智元国家情報院長とは1999年の韓日長官会議で文化部長官、運輸相(現国土交通相)として出会い、20年間にわたり「義兄弟」のように過ごしてきた間柄だと伝えられている。北朝鮮への不正送金事件で収監された朴智元氏に二階氏が直接手紙を書いたり、朴氏夫人の告別式に選挙準備で出席できないとして代わりに息子を出席させて追慕したりしたこともある。

与党「共に民主党」の李洛淵(イ・ナギョン)代表とも数回にわたり個別に面談をした関係で、2017年訪韓時には李代表に梅酒を贈ったことが話題になった。

◆「最悪の関係は回避することができる」

「親韓派」という理由で右翼の攻撃を受けたことがある二階氏は、韓日関係が悪化した過去数年間、最大限韓国に関連する発言を控える様子を見せてきた。2017年フジテレビに出演した時には「韓国は重要な国だが、交渉や対話をするには厄介な国」と言及したことがある。

反面、日本の輸出規制で韓日関係が最悪だった昨年9月には、あるテレビ番組で「円満な外交を展開できるように、韓国の努力も必要だが、まず日本が手を差し伸べて譲歩できるところは譲歩すべきだ」と話した。「安倍継承」を前面に掲げた菅政権の下で、二階氏が韓国との関係改善にどれくらい積極的に出ることができるかは未知数だ。だが、外交に弱いという評価を受けている菅氏が数十年間韓国とチャネルを維持してきた二階氏を活用する可能性は高いと韓国の専門家は診断する。

聖公会(ソンゴンフェ)大学日本学科の梁起豪(ヤン・ギホ)教授は「菅首相と二階幹事長はともに観光・国土交通分野を自身の政治的基盤としていて、来年の東京オリンピック(五輪)を控えて韓国との関係改善に出る必要性を感じているだろう」と話した。

梁氏は続いて「劇的な関係改善は期待しにくいものの、二階氏のような知韓派が実験を握ることによって韓日関係が最悪の事態に進むことは回避できると思う」と付け加えた。

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    2020.09.19 12:30
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    2017年6月12日午後、青瓦台で特使として派遣された二階俊博自民党幹事長(左)が文在寅大統領と握手をしている。[青瓦台写真記者団]
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