【コラム】北京五輪、経済大国越えて中国体制の優秀性を伝える宣伝の場になるだろう=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.08.17 16:05
#1.2008年4月27日ソウル。その年夏に開催された北京オリンピック(五輪)の聖火リレー行事が予定されていた。行事は思いがけない暗礁に出会った。市内の至るところで中国のチベット弾圧に抗議するデモ隊と親中国デモ隊が衝突した。デモ隊は互いに大声で叫んで対立し、激昂した中国デモ隊は水入れや角材、石などを反対側に向かって投げ始めた。現場を取材していたカメラマンは飛んできた角材に当たって額にけがをして近くの病院に緊急移送された。ソウル市庁の芝広場で「チベット自由」のTシャツを着ていた米国人・カナダ人は中国デモ隊に包囲されて殴打された。中国デモ隊は広場の向かい側でチベットと台湾の国旗を振っていた反中国デモ隊に群がり、悪口を浴びせながら暴力を行使した。事態を沈静化させようとしていた韓国の警察は中国デモ隊が振り回した凶器にあたって頭部をけがし、病院に運ばれた。中国デモ隊の多数は留学のため韓国に来ていた中国の学生たちだった。
#2.ソウルでの事態はその数日前、オーストラリアの首都キャンベラでも同じような形で演出された。平和と和合を象徴する五輪聖火は、チベットデモ隊と五星紅旗をはためかせる中国人デモ隊の衝突に出会った。反中国スローガンに耐えられなくなった中国人デモ隊は議会議事堂前にまで集まり、合法的なデモを妨害した。反対デモ隊とオーストラリア市民は不安に震えた。