【コラム】「どこか良いところはないか」…発射場を求めさまよう韓国宇宙企業(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.08.31 10:34
韓国唯一のハイブリッド宇宙ロケットスタートアップ「イノSPACE」のキム・スジョン代表は最近、頭を抱えている。来年6月、ブラジルのアルカンタラ射場で予定されている15トン試験発射体「ハンビッ号」の初の打ち上げを控えて越えなければならない山が少なくないためだ。忠清南道錦山(チュンチョンナムド・クムサン)の燃焼試験場で27日から始まった水平燃焼試験には大きな問題がない。だが、発射許可を受けるためには実際の状況のようにロケットを垂直にして燃焼試験を行わなければならないが、今の場所では難しい。全羅南道高興(チョルラナムド・コフン)などの施設と垂直燃焼試験場の設立のために協議を重ねているが、日程を合わせるのが容易ではない。
大田(テジョン)のメタン基盤小型液体宇宙ロケットスタートアップ「ペリジエアロスペース」はイノSPACEよりも状況がさらに厳しい。今年末までに初めての液化メタン基盤試験発射体「ブルーホエール1号」を高度100キロメートル以上の宇宙に打ち上げる計画だったが、まだ本格的な燃焼試験はもちろん、発射場も確定することができないでいる。日程を延期して発射体も1・2段に分けて打ち上げる方法も悩んでいる。当初は年内にオーストラリア西部の発射場で初めて試験発射体を打ち上げる予定だったが、最近発射場計画を済州島(チェジュド)に変更して協議を進めている。新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の大流行などで状況が複雑になったためだ。