【コラム】Kコンテンツブームが吹く前に
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.10.12 13:41
今年の釜山(プサン)国際映画祭には活気が漂っている。新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)以前と比較するわけにはいかないが、昨年とは違い、開幕式・レッドカーペット行事は開かれ、見慣れたスターや監督が一堂に会した。中でも特に嬉しかったのは林権沢(イム・グォンテク)監督だった。イム・サンス、ポン・ジュノらプレゼンターとして登場した後輩監督の祝賀とともに今年のアジア映画関係者賞を受賞する様子が韓国映画の現在進行形の歴史を思い出させた。
林監督が100余編の映画を作った60年余りの時間は韓国映画史全体と半分以上重なる。最近の若手映画監督や監督志望生には想像するのが難しいキャリアだ。マルチプレックスではなく単館劇場で『風の丘を越えて/西便制』の記録的興行シンドロームを生みだしたことも、歴代の韓国映画招待作自体が数えるほどだったカンヌ映画祭で『酔画仙』で初めて監督賞を受賞したこともだ。