【コラム】突然の終戦宣言、山に行って魚を捕る格好(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.12.20 15:22
ケロッグ-ブリアン条約がある。第1次世界大戦が終わって10年が過ぎると、今後の戦争を防ごうとして1928年8月27日、フランク・ケロッグ米国務長官とアリスティド・ブリアン仏外相の提唱で15カ国でスタートし、63カ国が参加した国際条約だ。この条約で初めて戦争が不法と規定された。しかし条約締結から10年後に第2次世界大戦が勃発した。ドイツと日本も条約締結国だった。平和を目指した条約が残した「平和的」結果は、ケロッグがノーベル平和賞を受賞したこと以外にない。その後、どの戦争も防ぐことができなかった。
1938年9月29日に締結されたミュンヘン協定がある。ドイツ総統ヒトラー、英首相チェンバレン、伊首相ムッソリーニ、仏首相ダラディエが署名した。翌日、チェンバレンは英国に戻って「我々の時代のための平和」を守ったと自画自賛した。この協定はドイツに軍事的力量を強化する時間を与えただけだ。6カ月後にドイツはチェコスロバキア併合を始め、第2次世界大戦を起こした。「我々は完全に敗北した」「これは終わりでない。始まりにすぎない」。この言葉はミュンヘン協定のことを聞いてチャーチルがした絶叫だ。しかし「愚昧な愚衆」は揶揄しながら彼を戦争狂と罵倒しただけだ。