韓国ポン・ジュノ監督も絶賛…『パラサイト』の道をたどる濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.12.24 16:07
今年2本の映画でカンヌ映画祭とベルリン映画祭を同時に席巻した監督がいる。日本で注目を浴びている「若い巨匠」濱口竜介監督(43)だ。脚本まで手掛けた『偶然と想像』が3月のベルリン映画祭で審査員大賞(銀熊賞)を受賞したほか、7月カンヌ映画祭では村上春樹の同名の短編小説を直接脚色した『ドライブ・マイ・カー』で脚本賞を受賞した。初めての商業映画『寝ても覚めても』でカンヌのコンペティション部門に初めて招待されてから3年ぶりのことだ。
そんな中、韓国でも23日に封切られた『ドライブ・マイ・カー』は授賞式シーズンに突入した米国でも受賞の便りが続々と届いている。ニューヨーク映画批評家協会賞・ボストン映画批評家協会賞・ロサンゼルス映画批評家協会は日本語の作品であるにもかかわらず、外国語映画賞ではなく最優秀作品賞を与えた。21日(現地時間)に発表された来年の米国アカデミー授賞式の国際映画賞予備候補にも入った。「1インチの字幕の障壁」(ポン・ジュノ監督)を超えた『パラサイト 半地下の家族』の道をたどっているようだ。ロサンゼルス・タイムズやバラエティなど米国現地メディアの『ドライブ・マイ・カー』の関連記事ごとに『パラサイト 半地下の家族』も引き合いに出されている。
今月16日、韓国取材陣とオンラインで会った濱口監督は「是枝裕和さんやポン・ジュノさんの先輩監督がいたおかげで最近の私の作品『ドライブ・マイ・カー』が良い評価を受けた」と話した。濱口監督と今年10月に釜山国際映画祭で対談をしたポン・ジュノ監督は「全然見知らぬ人の心に到達する過程を体験させてくれる」と好評した。この映画でボストン映画批評家協会賞で主演男優賞を受賞した俳優の西島秀俊(50)は「主人公が演劇という芸術的行為を通じて喪失感から再生に進む様子そのものが、いまこの時を生きる世界の人々とつながって反響を得たのではないかと思う」と15日、オンラインインタビューで明らかにした。