韓国大統領選挙の構図揺さぶる機会うかがう北朝鮮、候補の支持率により戦略変更か(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2022.01.09 10:04
大統領選挙が2カ月先に迫った中で「北朝鮮変数」が大統領選挙にどのような影響を及ぼすのか注目されている。過去の大統領選挙で北朝鮮問題は「北風」と呼ばれ大統領選挙の構図に大きな変数として作用したりもした。今回の大統領選挙を控えても一部では以前に比べ強さは弱くなるだろうという見通しも出ているが、大統領選挙終盤に北朝鮮がどのような形であれ行動に出る場合には少なからぬ影響は避けられないということに異論はない。
北朝鮮が最近対外宣伝メディアを動員して大統領選候補に対する非難攻勢を強めているのも関心を引く部分だ。北朝鮮の宣伝メディアである「わが民族同士」は先月末、「選挙の構図が1日後も見通すのが難しいめちゃくちゃな大統領選挙になっている」となじった。「大統領選候補の家族の議論をめぐる与野党間の非難攻勢がさらに激しくなっている」としながらだ。続けて与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)大統領候補と野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領候補を直接狙い、「毎日のように互いに向けて疑惑を提起し、これを防御するためさらに批判レベルを高める悪循環が続いている」と指摘した。
さらに進んで北朝鮮の宣伝メディア「統一のこだま」は李候補を「腐った酒」、尹候補を「あまり熟成していない酒」、「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)大統領候補を「混ぜこぜにした酒」とこき下ろしたりもした。これに対し専門家らは「大統領選候補に対する非難を通じ次期執権勢力との関係で主導権を握ろうとの意図が隠れている。大統領選挙が迫るほど北朝鮮の介入の試みがさらに頻繁になる可能性がある」と診断した。