【コラム】土着倭寇は良くて滅共は困るのか=韓国
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2022.01.23 09:49
時ならぬ「滅共」が政界を熱くさせている。この議論は5日に新世界グループの鄭溶鎮(チョン・ヨンジン)副会長がインスタグラムに二日酔い解消剤の写真とともに「最後まで生き残るぞ。滅共」と投稿して始まった。インスタグラムが「暴力と扇動に対するガイドラインに違反した」としてこの投稿を削除し問題が大きくなった。ネットユーザーが「これがなぜ暴力扇動か」「私は共産党が嫌いです」などのコメントで抗議し波紋は急速に広がった。「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領候補は翌日イーマートで、卵、ネギ、煮干し、豆(編注:それぞれ韓国語の頭文字でタル・パ・ミョル・コン)を買う写真を上げた。
「開かれた民主党」の金宜謙(キム・ウィギョム)議員は翌日「タルは文在寅、パ(ネギ)は破。文在寅を破って滅共(ミョルコン)しようという意味」と反発した。「いまがいつの時代なのか、滅共、別の見方をすればイルベ(匿名電子掲示板サイト)のような遊びをしている」(「共に民主党」ヒョン・グンテク選対委報道官)、「薄赤い色を塗ってあいつらを追い出し撲滅しようというのは民主共和国でありえない暴力」(「共に民主党」キム・ジョンミン議員)という指摘も出た。こうした民主党の反応は自己矛盾という批判を免れ難い。滅共・赤は過去の軍事政権で民主派を弾圧する時に使った前歴がある。進歩陣営が歯ぎしりするだけのことはある。だが民主党支持者が保守陣営を「親日売国奴」「土着倭寇」と攻撃する時に文在寅政権のだれも「時代遅れの色分けは困る」と自制を要求したことはない。