【コラム】半導体戦国時代と「チップ4同盟」…韓国の課題(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.07.03 13:23
米中対決が激しくなり第2次大戦後の自由主義国際政治経済秩序が大きく変わっている。自由貿易と多国間主義のような基本原則は崩れ、1980年代以降深刻化してきた世界化と経済統合は昔話になった。貿易と投資は保護と管理の対象になりつつあり、デカップリング、サプライチェーン、産業政策などが流行語になった。核心戦略産業が安全保障と政治論理に左右され、企業家は効率性よりも外交と地政学変数に先に気を遣わなければならない状況だ。
半導体がこうした傾向を反映する代表事例だ。バイデン米大統領は半導体投資を「21世紀の競争で勝利するための」核心戦略だと宣言した。3月に韓国、日本、台湾との半導体協力に向けた「チップ4同盟」を提案し、5月の訪韓時にはサムスンの半導体工場から訪れた。
「チップ4同盟」は中国と対決する米国の重複的ネットワーク戦略の画竜点睛だ。1871年にドイツ統一を達成した宰相ビスマルクは重複的同盟戦略で欧州外交を主導し宿敵フランスを孤立させた。互いに敵同士だったロシアとオーストリア・ハンガリー帝国をドイツを中心にまとめて三帝同盟(1873~75、1881~87)を結んだ。ドイツとオーストリア・ハンガリー帝国の2カ国同盟(1879)にイタリアを追加した3カ国同盟(1882)を構築し、三帝同盟瓦解後にはロシアと再び秘密裏に再保障条約(1887)を締結した。