韓国の軽戦闘機ＦＡ－５０を導入するポーランド空軍が同系列の航空機である大韓民国空軍特殊飛行チーム「ブラックイーグルス」のＴ－５０Ｂに搭乗した。

２８日午前（現地時間）、ブラックイーグルスはポーランドのデンブリン空軍基地で、前日のエアショーに続いてポーランド空軍と友情飛行を実施した。国産航空機の欧州輸出マーケティング支援をするブラックイーグルスはこの日、ポーランド空軍指揮官４人を後方席に乗せて飛行した。

この日の飛行でポーランド空軍第１飛行団長のトレルカ准将はブラックイーグルス３番機に、第４飛行団長のシルサズ准将は４番機に、第２３空軍基地団長のストプストビエツキ大佐は７番機に、第１飛行団副団長のイバスコ大佐は６番機にそれぞれ搭乗して飛行体験をした。イバスコ大佐は離陸直前に取材陣に「飛行が非常に期待される」と語った。

ポーランド空軍特殊飛行チーム「オーリク（Ｏｒｌｉｋ）」のＰＺＬ－１３０（ＫＴ－１級）航空機と共に飛行したブラックイーグルスは、デンブリン基地の上空で赤い煙と白い煙を出しながらポーランドの国旗を描いた。

その後、任務空域で別の飛行をしたブラックイーグルス航空機は後方席に搭乗したポーランド空軍操縦士に国産航空機の性能を遺憾なく誇った。

約５０分間の飛行を終えて取材陣と会ったストビエツキ大佐は「素晴らしかった（ｂｒｉｌｌｉａｎｔ）」とし「この航空機は私が操縦するミグ－２９とは完全に異なる新しい航空機だった。航空機と操縦士のインターフェースがミグ－２９とは完全に違った」と話した。続いて「飛行が非常に滑らかだった」と語った。

ストビエツキ大佐の主機種ミグ－２９はロシアの第４世代戦闘機で、ロシアをはじめ、冷戦時代にソ連に属した共産圏国家と親ソ・親露国家など約３０カ国で運用されている。北朝鮮の主力戦闘機もミグ－２９だ。Ｔ－５０は相対的に最新航空機であり、飛行便宜性や計器盤と操縦桿などで差があるというのが彼の説明だ。

航空機から降りたトレルカ准将も「ファンタスティック」と飛行の所感を伝え、「後輩たちに推薦できる航空機だと思う」と話した。国産ＦＡ－５０航空機はトレルカ准将が指揮する第１飛行団に配備される予定だ。韓国航空宇宙産業（ＫＡＩ）は全体契約機数４８機のうち来年下半期から１２機をまずポーランドに納品する計画という。

トレルカ准将はミグ－２９戦闘機だけでなく、冷戦時代に戦闘爆撃機任務を遂行したスホイ（Ｓｕ）－２２を操縦した経験も持つ。トレルカ准将は「Ｔ－５０は私が操縦した航空機とは全く違った」とし「コンピューター基盤システムとフライ・バイ・ワイヤーが印象的だった」と語った。

フライ・バイ・ワイヤー（ＦＢＷ、ｆｌｙ－ｂｙ－ｗｉｒｅ）は機械的な制御でなく電気信号による制御を意味する。過去の航空機は機械構造と油圧に依存したが、最新航空機は操縦信号をコンピューターが解釈して電気的な信号を油圧システムに提供する方式で開発される。フライ・バイ・ワイヤーは操縦士が判断する前にコンピューターが計算して飛行の正確性を保障するため、操縦士の負担をそれだけ減らす。

トレルカ准将は「コンピューターは操縦士が多くのことをできるようにする」とし「Ｔ－５０の最新装備が印象的だったが、Ｆ－１６と似ていた」と話した。Ｔ－５０はＫＡＩが米ロッキードマーチンとＦ－１６を基盤に共同設計した航空機。ＫＡＩは６月、ロッキードマーチンと協約（Ｔｅａｍｉｎｇ　Ａｇｒｅｅｍｅｎｔ）を締結し、共同グローバルマーケティングを進めている。