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【社説】北朝鮮の「目と耳」の役割を果たしていたという韓国民主労働組合総連盟の前現職幹部

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.03.30 11:23
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公安当局が明らかにした全国民主労働組合総連盟(民主労総)の前現職幹部らのスパイ疑惑が想像を絶する。衝撃的だ。水原(スウォン)地裁は一昨日、民主労総組織局長、保健医療労組組織室長、元金属労組副委員長と組織部長の4人に対し、国家保安法違反の疑いで検察が請求した拘束令状を発行した。国家情報院と国家捜査本部が1月、彼らの住居地と事務室などを家宅捜索した後に確保した証拠により、国家保安法上の目的遂行などスパイ疑惑が認められると裁判所が判断した。

昨日、一部公開された彼らの具体的な容疑をみると驚くばかりだ。彼らは「支社」と命名した地下組織を作り、数年間にわたっておよそ100回の北朝鮮指令文を受け取り、約30件の報告文を作成して北朝鮮に送ったことが分かった。北朝鮮の指令文には、青瓦台(チョンワデ、当時大統領府)など韓国の主要国家基幹施設の送電網設備を把握し、麻ひさせる準備を指示した内容が盛り込まれていた。日の丸火刑式など反日感情を刺激し、進歩党(旧統合進歩党)の掌握と院内正当化の推進、民主労総の梁慶洙(ヤン・ギョンス)委員長への支持など韓国の政治と外交に介入したこともある。

 
特に、民主労総核心幹部A氏は2021年2月ごろ、京畿道平沢(キョンギド・ピョンテク)と烏山(オサン)の米軍基地内に入り主要施設と装備を撮影し、北朝鮮の韓国向け工作機構(文化交流局)に渡した疑いが持たれている。部隊の滑走路・格納庫はもちろん、パトリオットミサイル砲台などを近接撮影した写真もあった。

尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は先月24日に国情院を、22日には国軍防諜司令部を訪問した。異例的な大統領の行動は、公式的には激励のレベルだったが、スパイ事件に対する深刻な政府の憂慮が反映されたという見方もある。民主労総の前現職幹部らのスパイ行為が一回限りではなく、北朝鮮が国内外で全方位的な情報収集に乗り出したということから今回の事件を決して軽く見過ごすことではない。さらにスパイ事件が発生する可能性もある。

民主労総は1995年11月創立宣言文に「人間らしい暮らしと尊厳性を維持できる労働条件の確保、労働基本権の獲得、労働現場の非民主的要素の清算、労働災害の追放と男女平等の実現のために激しく闘争する」と明らかにした。また「自主・民主・統一を繰り上げるために激しい闘争を展開する」とも話した。その後、民主労総は労働者の権益向上と統一を理念に掲げて進歩的な活動を行ってきた。

しかし、たとえ一部でも民主労総の核心幹部たちが北朝鮮の目と耳、腕と脚の役割を果たしたとは、世間に衝撃を与えている。軍事情報を漏えいすることや国内で混乱を引き起こす北朝鮮の指令に従うことは利敵行為に過ぎない。民主労総指導部は、彼らをかばってはならず、反国家的行動に必ず国民の前で謝罪しなければならない。さらにスパイが横行する状況で、国情院の対共捜査権を廃止したことが適切だったのか、国会は見直してほしい。

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    【社説】北朝鮮の「目と耳」の役割を果たしていたという韓国民主労働組合総連盟の前現職幹部

    2023.03.30 11:23
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    1月18日午前、国家情報院と警察(国家捜査本部)が国家保安法違反の疑惑でソウル中区貞洞(チュング・チョンドン)に位置した民主労総ソウル事務室に対して家宅捜索を実施した。建物の前に警察兵力が配置されている。チャン・ジニョン記者
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