【中央時評】宇宙進出に先立ち考えなければならないこと=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.05.30 12:02
数日前、帰途にうとうとして目が覚めたら私は突然宇宙強国の市民になっていた。だれかが常任委で暗号資産相場を検索している時、別のだれかは天命意識を持って黙々と骨身を削り歴史的快挙を成し遂げた。だが私は突然私に付与された名誉がちょっと負担になる。なぜなら私はまだ宇宙時代の市民になる準備ができていないためだ。いや、私だけだろうか。
先進国とは守るべき価値基準を定義する国だ。宇宙時代を迎えた韓国の新しい価値は何か。単に国産化と民間産業復興か。もちろんとても重要だ。だがそれはすでに私たちが数十年間やってきた古くなった価値ではないのか。いま韓国の外側の世界は宇宙に対する3つの未来価値が時には競争し時には結合する。ひとつは新冷戦宇宙論だ。これは中国のような非自由主義国との宇宙軍事対決で最終勝利するのかにすべての焦点を合わせる。今日の米国の新冷戦民主党と共和党分派および強大国家安保機関内「ディープステート」(政府の中の政府)がそれだ。2番目は植民地としての宇宙論だ。これは気候破局に突き進む地球を救う資源対象にし、私あるいは地球を捨てて新しい植民地としての宇宙を見る立場だ。スペースXのイーロン・マスク会長がその見方を代表する。最後は意識と意味を持っている存在としての宇宙論だ。これは最新科学と霊性を統合して不断に進化する宇宙の中で人間の謙虚さと人生の意味を追求する立場だ。文明批評家トマス・ベリーの話題であり、ヒラリー元国務長官が一部持った問題意識だ。久しぶりに超党派的に宇宙強国論をともに叫んだ尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と李在明(イ・ジェミョン)代表の価値はこの中でどうなのか。