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アップルのヘッドセット原価の半分がディスプレー…韓国業界が期待

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.06.09 09:51
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アップルが複合現実(MR)機器「Vision Pro」を公開し、ヘッドセットの主要部品「マイクロディスプレー」市場が注目されている。何よりも3499ドル(約48万円)という高価なこのヘッドセットの原価の半分をディスプレーが占め、沈滞する韓国ディスプレー業界に追い風となるかに関心が向かっている。

関連業界によると、アップル 「Vision Pro」の内部のディスプレーに1.41インチの4Kマイクロ有機発光ダイオード(OLED)が採択された。パネル2枚が入り、両方合わせて2300万個のピクセルで構成されている。製作は日本ソニーが引き受けた。外観はLGディスプレイが供給したプラスチックOLEDだ。

 
Vision Proに入るマイクロOLEDの価格は1枚あたり約350ドル。NH投資証券のイ・ギュハ研究員は「全体の製造コストは1519ドル水準と把握され、うち内部・外部ディスプレーが48.1%と最も大きな比率を占めるとみられる。高価なマイクロOLEDのためコストが大きく上昇した」と話した。

マイクロOLEDは「OLEDoS(OLED on Silicon)」と呼ばれるようにシリコン基板の上に製造する。主に仮想現実(VR)、拡張現実(XR)などヘッドセットに適用される。目の前にディスプレーが近づくだけに大きさが小さく、超高解像度でなければいけない。

Vision ProのマイクロOLEDはホワイトOLEDにカラーフィルターを適用する方式で具現された。カラーフィルターは赤・緑・青(RGB)方式よりも明るさが落ちるという短所があるが、まだ技術的に量産が不可能であるためこの方式を採択した。業界では今後RGB方式のマイクロOLEDが増えると見込んでいる。

サムスンディスプレイは先月、RGBマイクロOLEDを製作する米国のイメージン社を2億1800万ドルで買収した。同社は従来より低い電力で明るさを高めるダイレクトパターニング(dPd)技術を保有する。これに先立ち昨年末、マイクロディスプレーチームを新設して市場参入を打診している。

LGディスプレイもマイクロOLED開発に積極的に取り組んでいる。年初に米ラスベガスで開催された消費者家電ショー(CES2023)では0.42インチVR・拡張現実(AR)専用マイクロOLED試作品を公開した。続いてLXセミコン、SKハイニックスと提携した。LGディスプレイとLXセミコンが共に設計し、SKハイニックスがシリコンウェハーを加工する方式だ。マイクロLEDもディスプレー業界が注目する分野だ。

マイクロLEDは100マイクロメートル(um)以下の小さなRGB LEDを基板にきめ細かく詰め込む方式だ。AR機器に入る小さな形態から大型テレビまで多様な大きさで作ることができる。海外メディアなどによると、アップルは今後iPhoneとアップルウォッチにOLEDの代わりにマイクロLEDを搭載する予定だ。アップルは現在、台湾で独自のマイクロLED技術を開発中という。サムスンディスプレイとLGディスプレイもマイクロLED技術を開発している。

市場調査会社のカウンターポイントリサーチによると、ヘッドセットディスプレー市場規模は昨年の9億4200万ドルから2025年には73億ドルに急成長する見込みだ。慶煕大のソ・ミンチョル情報ディスプレー学科教授は「当分は毎年2倍以上に市場が拡大するということ」とし「後発走者の中国の技術の具現が脅威の要素だ。韓国企業としては超格差技術競争力の確保がカギとなる」と話した。

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    2023.06.09 09:51
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    アップルが5日(現地時間)に公開した「Vision Pro」。 [写真=アップル]
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