【コラム】金正恩、韓半島の平和より不安定を望む理由(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.07.25 14:42
北朝鮮が核兵器保有国としての振る舞いを徐々に拡大している。昨年9月に「核武力政策法」を制定して以降、攻勢的な歩みを見せている。金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は昨年初めて公開した戦術核運用部隊で模擬核弾頭発射訓練を直接指導し(昨年9月25日-10月9日)、今年3月には戦術核弾頭(火山31型)までを直接公開し、対南核攻撃能力をまず示した。続いて「火星18型」固体推進大陸間弾道ミサイル(ICBM)を初めて公開し(今年2月8日)、2回(4、7月)にわたり試験発射に成功して対米核攻撃能力も表した。
最近は金与正(キム・ヨジョン)労働党副部長が2回の談話を通じて、合法的に飛行中の米偵察機に対し、北朝鮮の排他的経済水域(EEZ)上空を侵犯したとし、これを名分に「火星18型」固体推進ICBMを発射した。北朝鮮の典型的な責任転嫁式の術策だ。米国と国際社会がICBM発射を懸念すると、また金与正は談話で米国のせいで「核戦争勃発の可能性」が高まったとし、「現在、朝鮮半島の平和と安定を保障できる最も適切な方法は、力の地位から十分な実力行使で彼らの強権と専横を抑止すること」とし、結局、核保有国の地位から核兵器を利用した対応方式をとるという内心を表した。