【コラム】韓国が走る間に飛んだ中国の二次電池
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.08.18 14:50
二次電池大量消費時代が近づいた。しかし不幸にも主人公は韓国の主力の「ハイニッケル三元系」でなく「リン酸鉄リチウム(LFP)系列」ということが繰り返し確認されている。二次電池は陽極材の成分によって三元系(3種類の金属元素混合)とLFP系列に分かれる。LFPは米国とカナダで生まれたが、今では「中国崛起」の象徴のようになった次世代技術だ。LFPは三元系に比べてやや低いエネルギー密度を除けば、価格・安全性・資源需給など全方向で有利な技術だ。eモビリティー(電気を利用した移動手段)だけでなく電気エネルギー貯蔵装置のような大量使用先が存在するというのも強みだ。
まずはeモビリティー。テスラは中国上海工場(ギガファクトリー)で製作したLFP基盤の「モデルY」を前に出す。5699万ウォン(約620万円)という価格で韓国電気自動車市場を狙う。現代起亜車は「レイ」電気自動車と他の電気自動車の下位仕様にLFP採択を決定した。LFPは国内外で勢いづいている。テスラは新興自動車市場のインドに大規模な電気自動車・バッテリー生産団地「ギガファクトリー」新設を控えている。やはりLFPが主人公だ。3000万ウォン台の半額の電気自動車を年400万ずつ生産する「ギガメキシコ」はLFP需要のもう一つの震源となる見込みだ。電気エネルギー貯蔵装置側も断然LFPだ。イーロン・マスクは3MWh級メガパック(電気エネルギー貯蔵装置の一種)およそ1万個を生産する40GWh級工場を米カリフォルニア州ラスロップに続いて中国上海近隣にも建設すると宣言した。計80GWh級のLFP基盤のメガファクトリーが準備されているということだ。