【社説】中国の半導体崛起と韓国のジレンマ
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2023.09.09 09:21
中国の半導体自立が加速している。中国IT企業の華為(ファーウェイ)が最近、7ナノメートル(nm・10億分の1メートル)工程のプロセッサが内蔵された新しいスマートフォン「Mate60Pro」を出した。今回のスマートフォンに入ったアプリケーションプロセッサ(AP)は中国最大ファウンドリー企業SMICの「Kirin9000s」で確認された。2020年の米国の制裁以降、最新スマートフォンを生産できない華為が3年間で独自開発に成功した。
通常7ナノ級以下はオランダ企業ASMLの極端紫外線(EUV)露光装備で作る。その間、中国は米国の制裁でEUV装備を使用できなかった。このためSMICは旧型深紫外線(DUV)装備を反復進行する方式で7ナノ級の微細回路を作ったとみられる。台湾TSMCが数年前にEUVなく7ナノ工程を実現したのと似た方法だ。
華為の7ナノスマートフォン開発は米国の対中国半導体制裁の実効性めぐる論争を呼んでいる。「米国の技術統制が当初の意図とは反対に中国の半導体自立を加速させる」という懸念だ。華為のスマートフォンを分析したテックインサイトは「中国政府の半導体生態系構築努力がある程度進展したことを示唆する」とし「今回の件は米国の頬を殴るものだ」と表現した。