【社説】今年もGDP3%超の財政赤字…財政準則の導入を急がねば=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.09.26 14:05
今年の税収の穴が当初の見通しをはるかに上回る59兆ウォン(約6兆5000億円)と推算され、財政(管理財政収支)赤字も80兆ウォン台を上回るものと予想される。管理財政収支は、総収入から総支出を引いた数字である統合財政収支から国民年金など4大基金まで引いた結果で、政府の実質的な財政状態を示す。残りの期間、収入と支出の推移によって変わることはあるが、すでに7月末現在GDPの3%に迫る68兆ウォンの赤字であるため、大きな変数がない限り、今年まで4年連続で、特に尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府に入って2年間、国内総生産(GDP)3%の超過を避けることは難しそうだ。
問題は、このような赤字規模が尹錫悦政府で法制化を推進している財政準則(国家財政法改正案)の上限(GDP3%)を超える水準だという点だ。政府は野党である共に民主党の反対で毎度国会の企画財政委小委員会ですら通過できておらず、財政準則の導入が失敗に終わった後も「法制化と関係なく財政準則を守る方向で予算を編成する」と約束してきた。尹錫悦大統領も今年7月の国家財政戦略会議で、文在寅(ムン・ジェイン)政府の5年間、国家債務400兆ウォンの急増を招いた拡張財政基調から健全財政に財政運用の方向を変えると公言した。また、この席で「緊縮財政は人気がない」として「健全財政を好む政治権力はどこにもないが、国家と国民を考えて緊縮健全財政が避けられない」と明らかにした。しかし、結果的にはこの約束を守れなかったようだ。