0.1グラムの麻薬も見逃さない…タイで活躍する「K探知犬」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.10.02 13:35
この日麻薬探知犬「アルファ」は空港模擬訓練場で忙しく走り回っていた。実際の空港を模した訓練場でわずか数秒のうちにコンベヤー上の旅行トランクの大麻16.4グラム、人間のズボンに入っていたポケットの中のコカイン90グラムを感知した。キム・ドンギュ主務官は「麻薬探知犬は野外草地訓練から開始して基礎探知、貨物台、コンベヤーベルトなどの訓練を順番どおり終えれば空港・港湾に就職する。海外でも韓国の探知犬訓練を見ようと多くの人が見学にくる」と話した。
もちろん探知犬も実際の現場に配置されれば試行錯誤を経る。数多くの人が行き来して突発状況も多い空港入国エリア、郵便物があまりにも多く汚染されやすい国際郵便センターなどに適応するには半年ほど時間がかかるという。パク・ドンミン主務官は「入国エリアで働いていると麻薬探知犬が怖くて逃げる人もいて、足で蹴る場合もある」としながら「国際郵便センターでもひっきりなしに押し寄せる郵便物の臭いをずっと嗅がないといけないので困難も多い」と話した。
このため探知要員の役割が重要だ。訓練教官の手を離れた麻薬探知犬は引退する9~10歳ごろまで担当ハンドラーとペアになって業務に就く。麻薬探知犬が麻薬を捜し出せば探知要員が選別検査をして摘発することから、双方の呼吸がどうしても重要になってくる。探知要員が休暇を取れば探知犬も休暇を取り、非番の時も一緒に非番となる。そのように平均7年を一緒に過ごせば自然に情も湧いてくる。