◇カーネギーホール代表「韓国人には驚くような情熱がある」

米国ニューヨークの３大芸術館に挙げられるカーネギーホールのクライブ・ギリンソン代表兼芸術監督は「韓国社会全般にはクラシック音楽に対する驚くような鼓舞的な情熱がある」とし「韓国芸術家の驚くべき才能が今後どのように発展していくのか期待される」と述べた。

ギリンソン代表は９日（現地時間）、中央日報とのインタビューで「幻想的なピアニストのチョ・ソンジンはすでに全世界の観客に大きな影響を及ぼし、数週間前にはイム・ユンチャンがカーネギーホール・デビューで完売事例を記録した」と話した。次は一問一答。

－－韓国音楽家ならではの特徴や強みはあるか。

「一世代を代表する音楽家は次世代にもインスピレーションを与える。数十年間、カーネギーホールや全世界から賛辞を受けてきた指揮者の鄭明勲（チョン・ミョンフン）がこのようなケースだ。世界最高バイオリニストのチョン・ギョンファも同じだ。彼らは韓国の優れた人材プールをバックグラウンドに、クラシック音楽界で認められるような韓国の芸術家たちを排出するのに寄与したと考える。そのような意味でメトロポリタン歌劇場管弦楽団が来年鄭明勲に再び指揮を任せたことは大きな意味があることだ」

－－「Ｋ－ＰＯＰ」に続きクラシックでの「韓流熱風」を語る雰囲気もある。

「『Ｋ－ＰＯＰが韓国文化に対する関心を呼び起こしたのは事実で、その後、韓国クラシック音楽家に対する関心をさらに高めた点は興味深い。実際、韓国芸術家のカーネギーホール公演を直接見るために全世界からニューヨークに飛んでくる熱烈なファンを直接確認している。同時に韓国音楽家が主要コンクールで成功的な結果を出したのも、彼らの存在を世界に知らせる契機になったと考える。ただし、韓国の芸術家が注目を受けている理由が決してトレンドに便乗したものではなく、各自の驚くべき才能と音楽的洞察のためである点は明言しておきたい」

－－最近クラシック専門アプリがリリースされるなど、クラシックの底辺そのものが変わるという評価もある。

「カーネギーホールが『アップル・ミュージック・クラシカル（Ａｐｐｌｅ　Ｍｕｓｉｃ　Ｃｌａｓｓｉｃａｌ）』アプリのリリース前からパートナーとして参加できたことを誇らしく思っている。技術のおかげでクラシック音楽をさらに広く普及させ、合理的な価格で最高品質の音楽に接することができるようにできることは嬉しいことだ。デジタルがライブ現場の高揚感、即興性、共同体意識まで代替するのは難しいが、初めてクラシックに接する人々にクラシックに対する素晴らしい案内役になるだろうと期待している」

－－韓国でも才能ある芸術家が輩出されているが、多くの芸術団体は財政難に直面している。

「いくら良い時期だと言っても、若手芸術家は苦労の多い生活を送っている事実を否定することはできない。韓国だけではなく多くの場所で音楽をするには、情熱があってこそ可能であるということを知っている。カーネギーホールなど芸術団体に参加したり、アンサンブルの一員としてキャリアを築いていく道もあるが、幸い今は技術の発展で若手音楽家に一層商業的で創意的な道ができている。伝統的な公演会場も、公演だけでなく教育や疎通などで機能を拡大できるさまざまな技術的ポートフォリオを構築する必要があると考えている」

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