【社説】尹大統領は総選挙の民意を正確に把握しているのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.04.17 13:58
韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が昨日の国務会議の冒頭発言で「今回の総選挙で表れた民意を我々全員が謙虚に受け止めなければいけない」とし「さらに低い姿勢と柔軟な態度でより多くの意思疎通をし、民意に耳と傾ける」と明らかにした。与党の惨敗で終わった第22代総選挙に関連して尹大統領が肉声で立場を表明したのは今回が初めてだ。大統領室に向かって国政運営の変化に対する要求が殺到する時期に、尹大統領がどのようなメッセージを出すかに大きな関心が集まった。しかし結果は期待に及ばなかった。
尹大統領は民意が政権を離れた理由について「大きな枠組みで国民のための政策であっても、細かい領域で不足した」と診断した。しかしこのようなことは枝葉的な話にすぎない。今回の総選挙で政権審判論の津波が与党を襲ったのは、誰が何と言おうと尹大統領本人の一方通行式の国政運営が決定的な要因だ。総選挙の分岐点となった李鐘燮(イ・ジョンソプ)前駐豪大使任命で、出国禁止状態だった李前大使を無理に出国させて民意を刺激した張本人は誰なのか。