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【コラム】1%も逃してはいけない…韓国軍、隙のない統合防空網が切実(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.04.18 16:10
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中東でもう一つの戦争が起こるかもしれない。昨年10月にパレスチナのイスラム武装組織ハマスがイスラエルを奇襲したのに続き、13日深夜から14日未明(以下、現地時間)にかけてイランがドローンとミサイルでイスラエルを打撃した。イランのドローン約180機と巡航ミサイル約30発、弾道ミサイル約120発がイスラエルに向かった。

イスラエルはこのうち99%を迎撃し、被害は軽微だと明らかにした。軍事的成功と評価することはできないが、イランはそれなりに政治的な効果を出した。イランは事前警告を何度かしながらイスラエルに時間を与えた。これでシリア内の自国領事館を爆撃したイスラエルに報復しながらも紛争拡大の責任は避けた。17日現在、イスラエルは怒りを抱きながらも即刻軍事対応をためらっている。

 
それでもイスラエルは、1機のドローンも1発の巡航ミサイルも自国の領空に侵犯せず、約25発の巡航ミサイルを国境の外側で撃墜したと明らかにした。しかし実情はもう少し複雑だった。イランのドローン・巡航ミサイル・弾道ミサイルのおよそ半分は飛行中に技術的問題が発生したと、米空軍は分析した。そして米国が残りの160発の過半を撃墜したと、米メディア「インターセプター」が報じた。

◆事実上、米国が連合防空作戦を指揮

中東に急派された米空軍のF-15Eストライクイーグル2個飛行大隊がイランの武器の80個以上を破壊した。地中海で待機していた米海軍のイージス駆逐艦2隻がSM3ミサイルでイランの弾道ミサイルを6発以上を撃墜した。イラク北部とヨルダンに駐留中の米陸軍のパトリオット砲台が1発以上のイラン弾道ミサイルを防いだ。

さらに英国・フランス・ヨルダンの戦闘機がイランのドローンや巡航ミサイルに対応した。米国はミサイル警報衛星・偵察衛星など強大な情報網を支援する以上にミサイル防衛網で積極的に介入した。サウジアラビアやアラブ首長国連邦は関連情報を提供したという。

米国が事実上、イラク北部からガルフ湾南側にいたる地域の多国籍連合防空作戦を指揮したと、インターセプターは評価した。このように難しく複雑な作戦を計画して実行できる国は現在のところ米国しかない。

中東で急変する状況を北朝鮮も見ているはずだ。イランが多様な武器で一斉に射撃し、イスラエルが米国などの協力を受けて防空作戦をする過程を徹底的に分析するとみられる。特にイランが発射した準中距離弾道ミサイル(MRBM)エマード(Emad、最大射程距離1700キロ)には北朝鮮の技術が入っている。エマードは北朝鮮のノドンミサイルの設計を基にイランが開発したシャハブ(Shahab)3の改良型だ。

問題は韓国がイスラエルより不利な条件にあるという点だ。北朝鮮は有事の際、イランとは違って必死の覚悟で攻撃するはずだ。高度な欺瞞術で韓米の目を欺いた後、複数の種類の弾道ミサイル・巡航ミサイルを長射程砲・放射砲と共に同時多発的に「混ぜ撃ち」して戦争を始めると予想される。北朝鮮はこれら武器を休まずに浴びせ、韓米防空網に過負荷をかけるとみられる。

さらに韓半島(朝鮮半島)は距離が短いため対応できる時間が少ない。イランの弾道ミサイルはイスラエルに到着するのに10分以上かかった。国防大のクォン・ヨンス名誉教授の計算によると、北朝鮮が平壌(ピョンヤン)から短距離弾道ミサイルを発射すれば5分以内に首都圏に落ちる。

イスラエルは迎撃率99%を誇るが、韓国としてはわずか1%の失敗でも致命的になり得る。北朝鮮は核弾頭を保有していて、これを同じ民族の我々にためらわず使用すると強調した。また、大量に保有する大量破壊兵器(WMD)を使用する考えだ。防空網を通過した北朝鮮の武器わずか1発でも、我々は莫大な人的・物的損害を受けることがあるということだ。

中距離防空体系の「韓国版パトリオット」天弓2の開発に参加した国防科学研究所(ADD)関係者は「私の家族と知人、我々の社会が北の核・ミサイルを頭の上に置いても安心して眠れなければいけないという思いを常に持っている」と話した。

【コラム】1%も逃してはいけない…韓国軍、隙のない統合防空網が切実(2)

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