「結婚」と「育児」という壁が女性の労働市場への参加を依然として阻止していることが分かった。既婚女性の労働市場参加率は未婚女性より最大１７％ポイント低かった。また、既婚女性は子供の年齢が低いほど労働市場から遠ざかっている。

２１日、韓国労働研究院の「既婚女性の労働市場参加と経歴に関する研究」報告書によると、２０１０～２０２２年の労働パネルを分析した結果、既婚女性の労働市場参加確率は未婚女性に比べて少なくとも１２．５～最大１７．１％低いことが分かった。

女性の雇用率は着実に増加し、昨年の過去最高（５４．１％）となったが、事実上未婚女性が率いた成果であるわけだ。

特に既婚女性は、子供がいれば就職する確率はさらに低くなった。満３歳以下の子供がいる女性は労働市場参加確率が少なくとも１８．７～最大２８．５％ポイント低かった。満６歳以下は１６．０～２４．１％ポイント、満８歳以下は１３．２～１６．３％ポイント、満１２歳以下は８．０～１０．６％ポイントなどとなった。子供が幼いほど、母親の雇用率は低くなった。

子供の有無は会社員女性が「役員級以上昇進」など、高いキャリア目標を設定する過程にも影響を及ぼした。研究院が同じ勤務条件の女性管理者を比較・分析した結果、子供をもつ女性管理者はキャリアの目標を高く設定する確率が子供をもたない女性より６．７％ポイント低かった。

しかし、柔軟勤務を使いやすい職場では、結果値が変わった。子供をもつ女性管理者がキャリア目標を高く設定する確率は、子供をもたない女性と同じか、むしろ高くなった。子供がいるという理由だけで目標を低くするのではなく、仕事と家庭の両立が可能な環境なのかどうかによって目標設定が変わるという意味に読まれる。

興味深い点は、女性の出産・経歴断絶の構造的問題が解決されなければ、移民人口も結局少子化の流れに合流する可能性があるという研究院の分析だ。これまで政府が韓国の慢性的な少子・高齢化問題を解決する方法として外国人移民政策を考慮する際には予想できなかった変数だった。

実際、統計庁がまとめた将来人口推計によると、すでに自然減少が始まった内国人とは違い、国内に居住する外国人は２０３５年まで着実に増加し、その後自然減少に変わる。

多くの専門家も柔軟勤務制を活性化する案が必要だと強調する。中小ベンチャー企業研究院のノ・ミンソン研究委員は「時差出退勤制、育児期における勤労時間の短縮など柔軟勤務制を導入する企業に対して補助金の支給だけでなく、税制優遇など支援を強化しなければならない」と明らかにした。