柔軟勤務制・在宅ワークなどが今後の労働市場の人材需給を左右する核心として浮上している。賃金を一定部分放棄しても良い勤務環境を好む就業者が増えているためだ。特に、女性と高齢層など潜在労働人材が勤務環境に対する選好度が高い点を考慮すれば、彼らの労働市場への参入を促進するために柔軟勤務制の拡大など政策が必要だという指摘が出ている。２３日、韓国銀行調査局雇用分析チームのオ・サムイル・チーム長とイ・スミン課長は「勤務環境の選好と労働市場の変化」という報告書を発表した。

統計庁経済活動人口調査によると、就職時の主な考慮事項として「勤務環境」と答えた回答者は昨年３１．５％を占めた。「賃金水準」の割合（２６．８％）を大きく上回った。２０１８年までは賃金水準（２６．５％）が勤務環境（２２．４％）より優位を占めたが、２０１９年勤務環境が優位に逆転した。新型コロナの大流行を経て柔軟勤務・在宅ワークを経験した勤労者たちが良質の勤務環境をさらに好むようになった側面もある。

研究チームは勤務環境の具体的な構成要素を▽柔軟勤務▽在宅ワーク▽肉体的強度▽業務強度▽自律性▽独立性▽発展可能性▽職業的やりがいに分類した。８つの構成要素を土台に、職業別・産業別勤務条件指数を算出した結果、情報通信・金融保険・教育・専門科学技術など業種が上位を占めた。反面、賃金水準と業務強度がともに高い製造業と建設業では勤務環境指数が低かった。

勤務環境が良好な雇用には高学歴・高所得勤労者が集まる特性が現れた。イ・スミン課長は「高学歴・高所得の勤労者たちが肉体的能力を少なく要求する認知的雇用や個人の発展可能性が高い専門職雇用により多く勤める特性がある」と説明した。