中国発の供給過剰、韓国の石油化学産業に非常灯…新素材探しに出る(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2024.12.01 12:30
収益性悪化はさらに衝撃的だ。韓国の石油化学業界の平均営業利益率は2021年の13.4%から昨年は0.6%まで急落した。売っても利益がほとんど残らない状況に至ったのだ。業界の話と企業業績などを総合すれば、韓国の石油化学産業は2015~21年には好況サイクルにあった。需要と供給がいずれもうまく合致するからだ。コロナ禍で市中流動性が爆発し各家庭で電子機器と家具などの購入が増え石油化学製品需要は急増した。これに対し、コロナ禍の打撃が大きかった中国などの工場稼動率は落ちて供給が不足した。
2022年から状況が急変した。コロナ禍で急増した需要が各国の金融引き締めと景気低迷、コロナ禍沈静化などで減ったのに対し供給は逆に過剰状態になったのだ。韓国の最大輸出市場である中国発の供給過剰が致命的だ。中国政府は世界的石油化学産業覇権掌握に向け2016年ごろから7大石油化学産業団地構築に出た。その結果中国は石油化学産業の核心原料であるエチレンを2020年より60%多い年間5174万トン(昨年)生産している。昨年の韓国のエチレン生産能力1280万トンの約4倍だ。そうするうちに2010年に47.8%だった韓国の対中石油化学製品輸出の割合は昨年37.3%まで落ちた。