【コラム】韓国人でごめんなさい
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.03.04 08:28
米国市民の徹底ぶりを目の当たりにしたのは、先週、米国ワシントンDCの出張から帰国する韓国フラッグ・キャリアの機内だった。隣の席に座った彼は、米国人特有の闊達さで「ハーイ」と言ってにこやかに挨拶すると、着席後すぐにエタノールスプレーを取り出した。オリンピックに消毒種目があるなら、金メダル級の戦闘力で周辺をきれいに拭き磨いた後、ビデオ通話で家族からの検査まで受けた。マスクを着用したまま、13時間という飛行時間中、微動だにしない徹底ぶりには敬意を表す。「韓国人でごめんなさい」と思ったのは生まれて初めてだった。
出張期間中、米国のすべてのニュースでは韓国の新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)関連がトップだった。朝の看板放送『グッド・モーニング・アメリカ』の司会者は毎日の第一報として「ディクウ〔=大邱(テグ)〕の武漢ウイルス」を伝えた。遠く離れた異郷の地のテレビで、ハングルが書いてある自国の救急車を資料画面で見る心情といったら。生まれたばかりの赤ちゃんがいるインタビュイーは「直接会わずに電話でインタビューを受けたい」と言った。それでもまだ米国政府が韓国人の入国禁止を本格的に検討する前だったから幸いだったかもしれない。少し苦々しい思いがした。