【コラム】相次ぐ超大型スキャンダル…暗号資産の冬が始まった(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.11.15 11:56
暗号資産取引所のFTXは「暗号資産界のロールスロイス」と呼ばれた。ソフトバンクの孫正義会長、アメリカンフットボールの元トップスターであるトム・ブレイディ、NBAのスーパースターのステファン・カリーなど有名人が投資したからだ。ニックネームが同じだからか、FTX問題が発生すると1997年に起きた米ヘッジファンドのロングターム・キャピタル・マネジメントの破綻が蒸し返された。破綻直前のロングターム・キャピタルも「ヘッジファンド界のロールスロイス」と呼ばれた。米財界の有名人がロングタームに巨額を預けたからだ。
FTXが先週米国の裁判所に破産保護を申し立てた。今年に入り2番目のブロックチェーン界のスキャンダルだ。最初は今年春に発生したルナとテラの破綻だ。
米ブロックチェーンコンサルティング会社De-fiカストディのアナリスト、キム・ヘリン氏は13日に記者との通話で「FTX創業者は暗号資産世界のアイコンだった」と話した。そういわれるだけのことはあった。FTXはソフトバンク、セコイアキャピタル、ブラックロックなど有名投資会社と資産運用会社から投資を呼び込むのに成功した。暗号資産界で大手ファンドの投資を受けたという事実はとても重要な兆候だ。FTXの価値は一時320億ドルに達するほどだった。ヒョンデ(現代自動車)の時価総額より5兆ウォンほど大きかった。