「水使用量10%削減を」…台湾半導体業界、干ばつで深まる悩み
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.03.31 09:32
世界最大のファウンドリ(委託生産)企業TSMCをはじめ、台湾の半導体メーカーが先を争って水道の蛇口を閉めている。気候変動でここ数年間に水資源の枯渇が進みんでいることから「水使用量の削減」に取り組んでいる。半導体産業を巡り、米国と中国の力比べが強まる中でグローバル市場も台湾の状況に注目している。
29日(現地時間)、フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、台湾南部に位置したサザン・サイエンスパーク(科学産業団地)側は最近ここに入居するメーカーに30日から水使用量を10%削減するよう要請した。これに先立ち、TSMCやUMC(台湾2位ファウンドリ企業)などが入った南部工業都市・台南と新しい半導体ハブとして浮上している高雄では今月から夜間に公共上水道の水圧を低くする節水政策を施行している。
このような動きは、半導体産業では水が核心資源なのに工業用水を調達することが徐々に困難になっていることが背景にある。台湾は気候変動で水資源不足が深刻化している。「100年ぶりの最悪の干ばつ」と言われた2021年の事例が代表的だ。当時台湾では政府次元で農業用水を引いてきて給水車を常駐させるなどあらゆる方法を動員したが、半導体生産量に間に合わず、グローバル市場全体が停滞を余儀なくされた。