「ゴルフの皇帝」タイガー・ウッズの元交際相手エリカ・ハーマンさんが「ウッズからセクハラされた」と主張した。

米ゴルフウィークは６日、「ハーマンさんの弁護士が米フロリダ州裁判所に文書を提出した。ハーマンさんはウッズから雇用された時にセクハラされ、秘密保持契約書に署名することを強要された」と報道した。同メディアは「秘密保持契約書に署名しなければ解雇すると脅迫も受けた」とした。

ハーマンさんは２０１４年にウッズがフロリダ州で飲食店を開く際に関連業務を引き受け、飲食店の営業が始まってからも運営を担当した。

２０１７年下半期からウッズとハーマンさんは交際し、２０１９年にウッズがマスターズで優勝した時や２０２２年に世界ゴルフ殿堂入りした際の式典でもハーマンさんがウッズの横にいた。

しかし昨年下半期に別れたとみられる。

ハーマンさんは昨年１０月にウッズを告訴した。

当時ハーマンさんはウッズのフロリダ州の自宅を所有する法人に対し被害補償金３０００万ドルを要求する訴訟を提起した。

ハーマンさんが休暇に出かけたところウッズの自宅を所有する法人から「家に戻ることはできない」と一方的な通知を受け、６年近くウッズとともに住んでいた家から追い出されたという。

また、３月には「ウッズと合意した秘密保持契約は無効」という民事訴訟を起こした。

この時ハーマンさんの弁護人は米国の「スピークアウトアクト法」を根拠に秘密保持契約は無効だと主張したが、これは秘密保持契約が性暴行やセクハラなどに関連した場合に効力を失うという内容だ。

ウッズと同居して追い出されたことをめぐりハーマンさんの弁護人は「雇用者が被雇用者と性的な関係を理由に他の勤務環境を提供するならばそれ自体がセクハラ。また、家主が共同借家人に性的な関係を条件とする行為もやはり米国連邦とフロリダ州の公正住宅法違反」と主張した。

ウッズはハーマンさんが最初に提起した告訴状でウッズまたはウッズと関連したどこのだれとの間にも性暴行やセクハラと関連した内容は入っていなかったと明らかにした。ウッズは答弁書に「裁判所はハーマンさんの告訴状で性暴行やセクハラ容疑に対する表現や、これと関連した連邦法、州法などに対する言及を１件も見つけられないだろう」と書いた。

ウッズは続けて、ハーマンさんはスピークアウトアクト法の趣旨に合致する性暴行やセクハラの犠牲者ではなく、単に秘密保持契約を武器に訴訟を提起しているにすぎないと主張した。

２００４年にエリン・ノルデグレンさんと結婚したウッズは１男１女をもうけ、２００９年に不倫スキャンダルを起こした後に離婚した。その後スキー選手のリンゼイ・ボンさん、スタイリストのクリスティン・スミスさんらと交際し、２０１７年夏からハーマンさんと付き合っていたが昨年秋に別れた。