片方にぐるぐる回るカワウソの死…「水銀中毒」だった=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.05.30 14:08
北漢江(ブクハンガン)の上流で救助されてから4日後に死んだカワウソの死因は水銀中毒という研究結果が出てきた。河川生態系食物連鎖の最上位にいるカワウソが重金属被害に露出しただけに、周辺環境に対する調査が必要だと指摘されている。
29日に学術誌『生態と環境』(Journal of Ecology and Environment)最新号に掲載された論文「ユーラシアンカワウソの水銀中毒」によると、昨年2月に江原道華川郡(カンウォンド・ファチョングン)の北漢江上流でカワウソ1匹が救助された。体調41センチの幼いカワウソだった。救助された当時、カワウソは脱水と脱力、深刻な無気力症状だった。片方だけにぐるぐると回る異常な行動も見られた。カワウソは治療を受けても状態が回復せず、救助から4日後に死んだ。
研究陣は死因を明らかにするためにカワウソの死体を剖検した。その結果、複数の臓器で水銀の毒性による広範囲な血管損傷と肝細胞の壊死などが発見された。腎臓と毛髪からも高い濃度の水銀が検出された。研究陣は「症状と診断結果などを総合的に検討した結果、カワウソの死は水銀中毒と明らかになった」と結論を出した。また「肝臓内の水銀の濃度は最低影響水準を超過していない」としながらも「低濃度でも長期間にわたり蓄積されれば症状が表れることがある」と説明した。