【コラム】「韓国ヌリ号の衛星、衝突リスク高い…狭い550キロ地球軌道」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.06.13 11:25
先月25日午後、韓国型ロケット(KSLV-2)ヌリ号が全羅南道高興(コフン)の羅老(ナロ)宇宙センターから打ち上げられる直前、ヌリ号の人工衛星の事故リスクを主張する工学者がいた。漢陽大機械工学科の金徳寿(キム・ドクス)教授だった。金教授は、KAIST(韓国科学技術院)人工衛星研究所が開発した次世代小型衛星2号などヌリ号が打ち上げる8基の人工衛星が地球軌道550キロを回っている米国スペースXの衛星と衝突する可能性がかなり高いと主張した。こうした内容を1日に釜山(プサン)海雲台(ヘウンデ)朝鮮ホテルで開かれた「第8回超小型衛星ワークショップ」でも発表した。金教授は人工衛星を安全かつ効率的に運営するためのプラットホームを開発するスタートアップ「スペースマップ」の代表を兼職している。衛星の衝突予測・回避・通信干渉予測などが主要サービスだ。2016年には米空軍の3年間の関連研究課題も遂行した。
金教授は「高度550キロの地球の低軌道はスペースXのスターリンク衛星4000個が90分ごとに地球を一周するなど地球の低軌道の中で最も複雑しているところ」とし「ヌリ号の衛星は北極と南極をつなぐ極軌道を回りながらスターリンク衛星と45度または135度の角度で交わるが、このままだと衛星群が今後1年内に一つは衝突するだろう」と主張した。次世代小型衛星2号には推進装置があり、衝突のリスクが予測される時は回避機動が可能だが、キューブ衛星は大きさが小さく性能が制限され、軌道修正ができない。