アジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）２１カ国の首脳が１７日（現地時間）、会議を終えながら「２０２３年ＡＰＥＣ首脳会議ゴールデンゲート声明」（２０２３　Ｇｏｌｄｅｎ　Ｇａｔｅ　Ｄｅｃｌａｒａｔｉｏｎ）に合意した。この声明はバイデン米大統領が議長を務めた２０２３年ＡＰＥＣ首脳会議の結果を反映したものだ。ＡＰＥＣ加盟国は共同の措置として「すべての人にとって回復力があり、持続可能な未来を創造する」というテーマで声明を採択した。

加盟国は声明で「世界貿易機関（ＷＴＯ）を核心とする多国間貿易システムの重要性を再確認した」とし「自由で開かれた、公正で包括的な貿易および投資環境」を強調した。

そして「ＡＰＥＣ加盟国がＷＴＯ協定の適時かつ効果的な履行のために努力することを促す」とし、来年２月にアラブ首長国連邦（ＵＡＥ）で開催される「ＷＴＯ閣僚会議（ＭＣ１３）が良い結果を提供できるようにするべき」とした。

また、アジア太平洋地域内の包容性拡大に向けた貿易・投資環境改革の必要性を強調したりもした。加盟国は「２０２５年までのＡＰＥＣサービス競争力ロードマップ（ＡＳＣＲ）の完全な履行を目標に、中期検討に対応し、作業を加速化させる」と強調した。

企業と消費者のために、包容的で開かれた、公正で差別のないデジタル生態系を構築するという約束も再確認した。また、友好的な貿易および投資環境を形成するために持続的に努力し、腐敗犯罪者とその不法資産に安全な避難所を提供しないという約束を改めて確認した。

この日に発表された議長声明には「大部分のＡＰＥＣ加盟国はウクライナに対する侵略を強く非難し、国連憲章原則に基づいた正しく持続的な平和を達成する必要性を強調した」という文言が入った。

また加盟国は「ガザ地区で進行中の危機について意見を交換」し、米国を含む指導者は各自の立場を共有したと伝えられた。ただ、一部の首脳は「ＡＰＥＣは地政学的な問題を議論するフォーラムではないと考える」という理由で議長声明の文言をゴールデンゲート宣言に盛り込むことには反対したと、ロイター通信は伝えた。